畳は断熱性と保温性に優れ、弾力性、調湿性など様々な機能を持ち合わせています。畳が持つ湿度調整機能に加え、天然イ草には、二酸化炭素や埃を吸着させ空気を浄化する作用(まるで天然の空気清浄機です)もあります。畳がもつ特性は、北海道から沖縄までの様々な気候にマッチし、日本に最も適した床材です。
畳床内部には空気層があります。これにより、畳は床下からの冷気や室内の熱を逃さない断熱機能を備えています。
畳表のイ草や畳床は、空気をたくわえるスポンジ構造となっており、独特の柔らかな弾力を生み出しています。足腰への負担が少ないため身体に優しく、赤ちゃんやご年配の方にもご安心です。また、この空気層が下階や隣室への音や振動を遮り、静かな空間をもたらします。
現在ではほとんど行われなくなった畳干しの光景ですが、出来れば半年に一度は畳を起こして太陽光に当て風を通してほしいものです。梅雨の時期や夏場はこまめに換気して掃除 を行いましょう。
畳はある程度の水分がある状態が好ましいのですが、決して濡れ雑巾は使わないでください。濡れ雑巾で拭くと、畳特有の光沢 が損なわれ、また湿気が多い状態が続くとカビやダニの発生原因となります。お掃除方法は、掃除機がけと乾拭きが基本です。
掃除機がけは、早く動かすのではなく「必ず畳の目に沿ってゆっくりやさしくかける」と、畳の目に詰まっているホコリや隠れているダニを吸い取る事が出来ます。
丁寧なお掃除には、米ぬか拭きがお勧めです。掃除機をかけた後、木綿布にくるんだ米ぬかで撫でてください。米ぬかの油で艶々になります。
昔からお茶っ葉を撒いてホウキで掃くのが良いとも言われています。出がらしのお茶っ葉をしっかり絞って畳に撒き、ホウキで掃き出せば香りも良く、ホコリもきれいに取れます。
布団と同じで、干すことにより畳が蘇ります。春と秋の年2 回、よく晴れて乾燥した日に畳を干しましょう。畳を起こし、畳床側を陽に向けて干します。後で畳を入れ違わないように、予め印をつけておきましょう。よくホコリを叩き出し、4~5時間ほど天日干しします。外に干せない場合は、窓を開けておくだけでも畳の下の湿気がなくなり畳が長持ちします。
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